クラシック同好会 12月 活動報告
今年最後の例会は12月9日。豊市立文化芸術センターで日本センチュリー交響楽団の「豊中名曲シリーズを聴きました。指揮は阪(ばん)哲朗、ピアノは菊池洋子。シューマンのピアノ協奏曲を演奏した菊池洋子は2002年、モーツアルト国際コンクールで日本人として初めて優勝、今や日本を代表するピアニストの一人です。長身を燃えるような深紅のロングドレスで包み颯爽と登場すると、それだけで既に観客を魅了してしまいます。時に激しく、時に優しくシューマンを観客に語りかけます。プログラムノートによると、沢山のピアノ曲を書いたシューマンですが「ピアノ協奏曲」の完成作はこれだけだそうです。当日参加の15人のメンバーは先ず、この曲でずっしりとした充実感を味わいました。アンコールに選んだのは「子守歌」、耳馴染みのある曲ですが名人が弾くと甘い眠りに誘われるようです。
後半はブラームスの交響曲第1番、同好会会員の皆さんには、これを是非聴いて頂きたかったのです。人気のある名曲なのですがこれまで例会スケジュールと中々タイミングが合いませんでした。
ブラームスはベートーヴェンを意識するあまり、「交響曲の作曲、発表には大変慎重で、第1番の着想から完成まで21年かかったが、当時演奏した指揮者には“ベートーヴェンの第10交響曲”と絶賛された」そうです。
阪哲朗は、1995年、登竜門と言われる「ブザンソン国際指揮者コンクール」で優勝、長くヨーロッパを舞台に活動してきました。会員のお一人が図らずも言っておられましたが「指揮台で体を低く縮めたり、時には指揮棒を置いて表現したり身体いっぱいを使って」4つの楽章を聴かせてくれました。
第2楽章のなんと美しいこと、最終4楽章のドラマチックなこと、案の定、終演と同時に「ブラヴォー」の嵐でした。クラシック同好会、今年最後の例会は、「興奮、感動」とともに幕を閉じました。会員の皆さん、今年一年、ご協力頂き、有難うございました。また在阪4オケの皆さんにもお礼を申し上げたいと思います。
関西テレビ 出野徹之