散策同好会第207回例会「伊藤若冲の重文襖絵を鑑賞する」

西福寺・扇松の下で

散策同好会は2025年11月3日、年に1度だけ文化の日に公開される重要文化財の伊藤若冲の襖絵を、豊中の西福寺で鑑賞した。虫干しが目的なので、大雨だと非公開で見れない。気を揉んだが、幸い好天に恵まれた。若冲は天明の大火で京都・錦市場から焼け出されてこの寺に逗留した。住職と商人の檀家に頼まれて、重要文化財の「仙人掌群鶏図」などの襖絵を描いた。
午前10時に阪急、服部天神駅に集い、20分ほどで寺に着いたが、人気の若冲だけに、この日もすでに長蛇の列。それでも、民放クラブの皆さんは行儀が良い。近況をおしゃべりしたり、お寺の花や植物を鑑賞したりで一時間以上を過ごす。待っている間に偶然、昔の仕事仲間に出会う人もいた。ようやく、お寺の堂内に上がった。金地に浮かぶ尻尾を立てた雄鶏の雄姿。サボテンとともに、若冲独特の華麗な鶏が正面の左右の襖の中で、存在感を示す。若いお坊様が「蓮池図」や「野晒図」は「修復して初めての公開です」と説明してくれた。江戸中期に本堂に置かれた若冲の襖絵を間近にして、しばらく座って見入る。立派な欄間の彫刻に感心したり、庭を覆う「扇松」に見とれたり。檀家であろう案内の人に、松の下での記念写真を撮ってもらった。

時間が押したので、駅への帰途での服部住吉神社はちょい見。ここは大阪城内の豊国神社の社を移転した本殿があり、大阪で最古の能舞台を持つ。駅近くの服部天神は菅原道真が大宰府に行く途中に痛めた足を、祈願で回復したという足の神様。健脚を望む皆さんが熱心に祈っていた。

足の神様 服部天神で

会話弾むランチ

電車で2つ目の岡町に移動。商店街の中のレストラン「トラットリア オロ ブリアンテ」の2階に上がる。しゃれたお部屋を貸し切りで、2列に並べて使えた。特注のデザート付きパスタには「オリーブのパスタがおいしい」「デザートもおいしい」との声があちこちから聞かれた。

原田神社で

食事の後は駅近くの原田神社に参拝した。本殿は重要文化財。正面の屋根が手前にせり出す五間社総流れという建物が全国でも珍しいという。かつては吹田から尼崎まで、広い氏子の地域があったといい、祭りには多くの山車が繰り出す場所だ。
この日は学生時代に近くに住んでいた渡辺克信会長も含めて16名が参加し、秋の一日を楽しんだ。
TVh 井出敬

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