散策同好会206回例会「安満遺跡公園とJT生命誌研究館を巡る」

安満遺跡公園で案内板を見る

散策同好会は9月25日(木)に古代遺跡を残す高槻市の安満遺跡公園と、生命の軌跡を辿るJT生命誌研究館を訪ねました。
午前10時に阪急高槻市駅とJR高槻駅の2か所に集合。それぞれ徒歩10分前後の安満遺跡公園で落ち合いました。この日は阪急宝塚線の運休もありましたが、携帯で連絡を取り合いながら、13人が無事に参集。約2500年前の弥生時代の環濠集落を含む遺跡は72万㎡の広さ。水田を囲む環濠の跡が再現されている。縄文人と弥生人が共存した形跡もあるらしい。阪急京都線の沿線にあるが、「こんな施設があるとは知らなかった」という人が大半だ。
野外の複数の案内板で遺跡の概要を知り、京都大学の農場時に建てられた「展示館」に向かう。

旧京大農場本館で

大型のアニメ画面で、弥生時代の生活に思いを馳せた後、当時に使われた生活器具の展示を見る。「これは何」とカメラの前にかざすと仙人が「高坏です」と教えてくれる。環濠遺稿に入って当時の地層の断面に興味を持つ人も。

ファーマーズクラブでランチ

昼食は、旧農場の本館内にあるクラシックな雰囲気の「ファーマーズクラブ」でフライ料理を戴く。
公園を出て、阪急の跨線橋を渡ると、関西大学のミューズキャンパスに着く。ここで1人が途中参加。社会安全学部や初等部、中等部があるきれいなキャンパス。学生や生徒の間に入ってしばし喫茶休憩をとる。短い休憩のはずが、皆さんの話が弾んで予定時間オーバーだ。
JT生命誌研究館は親切だ。遅れると連絡するとレクチャーの時間をずらしてくれた。

JT生命誌研究館 玄関で

全ての生物が細胞に38億年の生の歴史を記すゲノムを持つという研究員の話に耳を傾ける。この日は蝶に詳しい人。アサギマダラのオスがメスを誘うフェロモンはフジバカマの蜜にあり、そのために遠距離を飛ぶなど、蝶の種類によって必要な花が違うことなどを教えてくれた。
展示場では、飛べない虫、オサムシの分布で地球の大陸の変貌がわかるなど、実際の標本を見たり、生命史の階段を昇りながら、雄大な歴史に思いを馳せた。屋上の庭園では自然任せで木を育て、珍しいサナギを見せてくれた。同館の「生命誌絵巻」を見ると人間が動物であり、「自然の一部である」ことを改めて実感させられた。    (TVh 井出 敬)

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