徒然なるままに ~ 佐渡オペラ「さまよえるオランダ人」を観ました

去年「蝶々夫人」を観ました、というリポートを書いてもう一年経たちます、早いですね。今年は兵庫県立芸術文化センター開館20周年記念公演と銘打ってリヒャルト・ワーグナーの「さまよえるオランダ人」が上演され千秋楽を観ました。大阪センチュリー響に出向した時、当時の楽団長が「オペラというのは大体が、“惚れたの、腫れたの”という話ですわ」と話してくれたのが可笑しくて覚えているのですが、「オランダ人」は、それに加えて“呪い”だとか“救済”だとかが、ドイツオペラらしい理屈っぽい衣で包まれて提供されるオペラでした。

かと言って決して肩が凝るという訳でもなく、男声、女声コーラスもアリアも十分に楽しめました。千秋楽とあって終演後、スタッフ、キャスト、裏方全員がステージを埋め尽くして大変賑やかな光景になりました。会場で偶然、ご一緒した読売テレビOBのY理事からは「手がしびれる程拍手しました」とメールを頂きました。

実は、私にはもう一つの感慨がありました。オケピットで演奏するHyogo Performing Arts Center Orchestra 略してPACと呼ばれるオーケストラも20年を迎えたのか、という思いです。

前述したセンチュリー在団時にPACが誕生する事になり、兵庫県の担当職員数人が服部緑地の楽団事務所に来られました。オーケストラの組織、運営などについて、同じ公共自治体オケとしてのセンチュリー事務局に実情を聞きたい、との事で可能な限りの情報をお渡ししました。PACは契約切れまでに次のステップ(オーケストラ)を探す、という条件がありセンチュリーとはやや事情が違うのですが、それでも現在のPAC楽団運営の基になっているのは間違いなく、オペラを上演する力を持った良いオーケストラになったな、と思いました。 ただ、運営ノウハウを伝えた挙句、当時最も大事だったスタッフを引き抜かれた、という苦い思い出も同時にあるのですが。   出野徹之(関西テレビ)

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