クラシック同好会 ~7月活動報告

クラシック同好会の例会は、7月が前半の最後、フェスティバルホールで大阪フィルハーモニー交響楽団の定期公演を聴きました。メインはストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」、“はるさい”と呼ばれて親しまれている名曲です。

前半はハイドンの交響曲第101番、ドビュッシーの舞踊詩「遊戯」、指揮はヨーロッパを中心に活躍する、ダンカン・ウォード。

「はるさい」は“5管編成”といって管楽器がそれぞれ5人以上(ホルンは8人でした)、弦楽器も大所帯、ティンパニも2組で、100人に喃々とするオーケストラで演奏されます。ストーリーはややおどろおどろしく、プログラムノートによりますと「私(ストラヴィンスキー)は、想像の中で荘厳な異教の祭儀を見た。長老たちが輪になって座り、若い乙女たちが死に向かって踊っている。春の神を慰めるために彼女たちをいけにえとして捧げていたのだ」。

曲は第1部「大地礼賛」、相2部「いけにえ」に分かれているのですが、弦楽器が一団となって「ダッダッダッ」と短く力強いフレーズの繰り返しがホール全体に響き渡ると、知らず知らずのうちにエキサイトしてきます。ダンカン・ウォードはドラマチックなこの曲から様々なストーリーを導き出して、客席に届けてくれます。ヨーロッパのカラーというよりも、むしろオリエンタルな香りが私たちの心に響くのかなと感じました。大編成のオーケストラならでは、大容量の統率された音楽の魅力を十二分に味わった、アッという間の33分間でした。曲が終わるとオーケストラ、会場一杯に何とも言えない充実感が漂いました。

1913年の初演ではこの曲を認める派と反対派がののしり合い、殴り合いにまでなった、というのは有名な話ですが、現在では20世紀音楽を代表する傑作として世界中で演奏されているそうです。何ともクセになりそうな曲です。

世話人 出野(KTV)

TOP