古典芸能の3大話芸は、落語・浪曲・講談の3つですが、この会では講談の鑑賞を6年間やってきませんでした。東京の講談は、人間国宝・神田松鯉、チケットの取れないスーパースター神田伯山と活況を呈していますが、関西では講談協会の分裂もあり、いまいち講談の元気がありません。そこで、上方講談界を応援しようと、久々の講談鑑賞を企画しました。
演じるのは、上方講談界の重鎮で上方講談協会会長・旭堂南左衛門(写真)ほか4名、場所は上方落語「高津の富」でおなじみの高津宮の境内にある「高津の富亭」です。当日は14名の会員が集まりました。当日出演予定のひとりが都合で急に出演できなくなったため、旭堂南左衛門さんが仲入り前に「西行法師・鼓が滝」、トリに「赤穂義士伝・赤垣の聟入り」の2席を披露してくれるという、嬉しい(?)ハプニングもあり、上方講談の真髄を楽しむことができました。髙井久雄(KTV)