7月3日、ガーデンシティクラブ大阪で、関西民放クラブの定例懇話会に20名の会員が参加して行われました。今回のテーマは私達高齢者にはぴったりの「フレイル予防のための足指ヨガ」です。講師は身体操法研究家の逸見祐司氏で、昨年秋の懇親会に続いてのご登場となりました。
「フレイルとは加齢により心身の活力が低下した状態を云う」そうで、「身体のゆがみは腰痛、膝の痛みだけでなく、転倒の原因」にもなり、「フレイルが進行した人は、そうでない人と比べて死亡率が3倍高くなる」とのこと。参加者の眼が真剣に輝きます。
早速、逸見さんの助教として来られた5人のスタッフの方にも手伝っていただき、自分の身体がどちらに傾き易いか、歪んでいるのかの実体験で講習会はスタート。本題の「足首や足指を回したり、引っ張ったりして身体の各部位を整える」練習に入っていきました。足指ヨガを体験すると、体幹力がみるみると向上します。姿勢も良くなって、やった後では身体を捻って見える視界も大幅にアップ。歩行も楽になります。可動域が広がるからだそうです。また足の親指は首に繋がっているので、その親指を回してみると首がよく回るようになることも学びました。
後半は座学です。放送局の出身者は物知りと自負していましたが、
・「10月10日は転倒予防の日」
・「80才以上の不慮による事故死の3割が転倒による」
・「東洋医学は医薬品を使わずに内側から治す手法がある」
・「足の骨は両足で52個あり身体全体の1/4」
・「腕相撲で骨の使い方を学ぶ」
・「要介護認定率は全国平均19%だが大阪は27%」
・「日本一短命なのは大阪で西成区民」
・「介護認定の主因は認知症で将来推定約700万人。いつか10人に1人になるだろう」
・「体内の水分は、若いうちは6割、65歳以上は5割に減る」
・「健康寿命は足の寿命で足が衰えると寝たきりになる」
・「年寄りが転倒を防ぐには遠くを見て前屈みにならないようにする」
・「更に頭を少し後ろに引くと呼吸しやすく咀嚼機能も増して滑舌もよくなる」
など、とても生活に役立つ情報を教えて頂きました。また、西洋人は身体を鍛えるとき、(主に表層の)筋肉を付けようとしますが、日本人は、内部にある骨の使い方で、身体操作能力を向上させます。日本語には、「コツ(骨)を掴んだ」、「骨身に染みる」「骨をおる」など「骨」を使った言葉が多く存在します。日頃不摂生や出不精の会員も、今回のセミナーで少し若返って、健康寿命が延びた気になりました。「足指ヨガ」は、膨大な体系を持つ身体操法の基本の一部。ご要望があれば、更に、奥深いこの世界を味わい、学ぶ機会を設けたいと思っています。
なお、当日の模様がホームページの動画でアップされているので、興味のある方はご覧下さい。また、もっと詳しく身体操法を体験されたい方は、万博NPOセンターホームページの「フレイル予防教室」をご覧下さい。