~いちばんすきなうた~
鈴木 優
毎年年末になるとその年の一番好きな歌を選ぶのが楽しみになっています。ママさんコーラスを楽しんだ母が6年前に米寿で亡くなってからは、しばらくシャンソンが大好きだった母に因んで、「愛の賛歌」「百万本のバラ」「さくらんぼの実る頃」がナンバーワン・ソングになりました。喪が明けると「パプリカ」「アルデバラン」と私好みのメロディライン曲が復活。そして2023年の一番好きな歌は何だろうと思案する季節になりました。
あいみょんの「愛の花」と新しい学校のリーダーズの「オトナ・ブルー」は共に何度聴いても飽きない名曲です。この二強の一騎打ちかと思われた秋に割り込んできたのが、かのビートルズの“新曲”=「Now And Then」。彼らの音楽に感化されてギターを弾き出した中学生の頃を思い出して一躍トップに躍り出ました。ジョンの命日の12月8日には行き付けの近所の喫茶店でその曲をYoutubeで流し、ついでに部屋の片隅に眠っていたLP「ダブル・ファンタジー」もかけてもらいました。最近は高齢者にレコードプレーヤーやカセットデッキが売れているそうですね。いいことです。
さて、今年はこれで決まり!と思っていたら年末になって思わぬ伏兵が現れました。私より一つ年下のだみ声の男が「恋人はサンタクロース」を、続いてこちらは一歳年上のハスキーな女が「波乗りジョニー」を歌う。最後はそろって「ルージュの伝言」の合唱。更に「も〜いくつ寝るとォ~お正月♬」とコーラスが入り、よく聞き取れない歌詞を二人が楽しそうに掛け合って最終章に向かえば、ラストは音楽も消えて、男が「Merry Xmas to you」と囁き女が嬉しそうに一言答えて終わる。ほんと、日本人って、日本語って、音楽ってええなあ、と思わせる四文字でした。
今年のいちばんすきなうた、「クリスマスだからじゃない~Kiss’in Xmas」のクワタくんとユーミンさんに私からも…ありがと。
鈴木 優(KTV)