クラシック同好会 9月 活動報告
出野 徹之 (KTV)
同好会、秋のシーズン幕開け、と言っても真夏の陽気でしたが、4年ぶりに関西フィルハーモニー管弦楽団を聴きました。会場は、JR「大阪城公園」駅に近い「いずみホール」。
何しろ新型コロナの影響でここ数年間の予定が大幅に狂ってしまい、いずみホールでの例会も5年以上前の事になります。
指揮はオーギュスタン・デュメイ、ピアノは児玉桃、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲、ピアノ協奏曲、交響曲第40番、いずれも聞き覚えのある名曲です。満席とあって同好会メンバーはあちこちの席で聴かせて頂きましたが、いずみホールはモーツァルトのような古典派の曲を聴くには持ってこいの広さ、何処で聴いても心地よい雰囲気です。ピアノ協奏曲の第2楽章は“夢のような甘美さを持つ名旋律、名楽章(プログラムノート)”、児玉桃が自然体で優雅に聴かせてくれます。こういうのを“至福のひととき”と言うのでしょう。
長身のデユメイは体に故障を来したとかで椅子に座っての指揮でしたが、失礼ながら逆にオーケストラの演奏風景がよく見えて楽しめました。
後に「モーツァルトの三大交響曲」と呼ばれる一曲、第40番は、聴いているうちに自然に体が動き出すような感動と興奮を覚える名曲です。ふと気がつくとティンパニーとトランペットが居ません。以前、ティンパニー奏者から聞いた事があるのですが「貴族の為の音楽だった時代、ふたつの楽器はまだ音階を奏でるほど開発されていなかった」とのこと、次回、この曲を聴くときは“チョッと”覚えておいて頂くと蘊蓄が語れそうです。
関西フィルは10月にパリ、フランクフルトなどヨーロッパ公演を控えていて、その総仕上げといった演奏、良いコンサートになる事を祈っています。