クラシック同好会活動報告
春の音楽シーズン幕開けに、ザ・シンフォニーホールで大阪フィルハーモニー交響楽団の、マチネ・シンフォニーを聴きました。指揮者の井上道義は、来年引退するという事で、マチネシリーズの指揮をするのは、これが最後、開演10分前から「プレトーク」がありました。この方は軽妙なおしゃべりで定評があるのですが、レジェンド指揮者の故・朝比奈隆さんに触れ、「朝比奈先生が上手くなったのは50才過ぎてからで、それまでは結構ひどかった」という話で場内大爆笑。例によって指揮台を使わず、踊るような指揮で3曲が演奏されました。
大阪フィルは大編成のオーケストラですが、1曲目は二回りくらい小さい編成で、ハイドンの交響曲第103番「太鼓連打」、とは言っても太鼓がどんどん鳴るわけではなく、第1楽章にティンパニの連打があるので、この名前がついたのだそうです。バロックティンパニという現代風より小さく、響きの少ない楽器を使い、オーケストラが豊かな、ふくよかな音色を奏でて宮廷音楽の世界に誘ってくれました。
ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番、独奏は大フィルのソロ・コンサートマスターの崔文洙。普段はコンマス席でオーケストラを引っ張る、チリチリ頭がお馴染みの奏者、私もソロを聴いたのは初めてだったのですが、ひと言で言うと「凄かった」です。こんな演奏を聴かされると、オケ仲間も「一緒に演奏していて幸せだろうな」と感じました。
3曲目、ショスタコーヴィチのバレ組曲「黄金時代」と合わせて充実の午後を過ごさせてもらいました。次回は5月、大阪交響楽団を新しい指揮者で聴きます。
民放クラブ会員の皆さん、是非、ご一緒に。
世話人:出野徹之