クラシック同好会 活動報告
活動報告をするのは昨年11月以来です。6月初旬「ばつぼつ活動を再開しては、、?」と、ある会員からお声がかかりました。当初7月9日に例会を予定していたのですが、少しでも感染者の減った状態で開催しようと7月23日(土)大阪フィルハーモニー交響楽団の定期公演を聴いて頂くことにしました。開催の一斉メールを送ったのが6月11日、大阪のコロナ感染者は1192人で徐々に減っていました。ところが18日を底に状況が一変、前の週を大幅に上回る日が続く状態になったのです。そこで、これまではコンサート当日、ホール入り口でチケットを渡していたのですが窮余の一策、事前に郵送して自由意思で参加不参加を判断して頂く事にしました。
当日は欠席1人、新入会員を含む9人の皆さんと一緒にコンサートを楽しみました。因みにこの日、大阪の感染者数は22501人、世話人としては薄氷を踏む思いでした。
午後3時開演の定期公演2日目も大勢のお客さんが詰めかけています。指揮はユベール・スダーン、オーケストラ・アンサンブル金沢、東京交響楽団でも指揮を務めるなど日本でもすっかりお馴染みの顔です。大阪フィルとも“友好な関係”とプログラムにあります。この日はソリストの居ない、オーケストラがじっくり演奏を聴かせるコンサート。前半2曲はシューマン作曲、マーラー編曲の「マンフレッド」序曲、交響曲第1番「春」。解説によるとスダーンは、マーラーの編曲で初めてシューマンを理解できるようになった、と興味深い事を言っています。キャリアを積んだ指揮者でも、そういった事を考えながらオーケストラで表現しているのかと目からウロコの想いがしました。
2曲目の「春」も、後半のブラームス作曲(シェーンベルク編曲)「ピアノ四重奏曲第1番(管弦楽版)」も、演奏が佳境に入るにつれて、指揮者とオーケストラとが一体となって“楽しんで、音楽やってるなぁ”という感じが客席にも伝わってきます。コロナの関係上「ブラヴォー」の声は自重する事になってはいるのですが、最後の音が収まると会場から、ひと声かかりました。カーテンコールが何度もかかったのは言うまでもありません。指揮者スダーンも満足の表情です。
感染再拡大で厳しい状況が続き、気持ちの休まらない日常ですが、“せめてコンサートの間くらいは”という思いがステージ上にも客席にも満ち溢れていたような気がします。クラシック同好会の会員からは「久しぶりのクラシックコンサート、大変感動しました」「フェスティバルホールの音を楽しみました」と感想を頂きました。
一刻も早く大幅な行動制限をして、一日も早く、“普通の日常が戻りますように、会員の皆さんがコロナを拾わないで帰られますように”と祈りながら、世話人も帰途に着いたのでした。
世話人:出野(関西テレビ)