散策同好会・第188回例会報告 大和郡山
梅雨入りを目前に控えた6月8日(水曜)、散策同好会は奈良県大和郡山市で、今年度上期2度目となる例会を開催しました。コロナ禍が収束に向かいつつあるなかで、近鉄郡山駅午前10時に、集まったのは17人。前日から当日の朝にかけて、急遽欠席の連絡が入るなど、会員の皆様の体調は万全ではないようですが、晴天に恵まれ、ボランティアガイドさんの親切な引率のもと、古都奈良では珍しい城下町での散策を楽しみました。
まず向かったのは郡山城跡。豊臣秀吉の弟、秀長が居城として拡張し、江戸中期に甲斐から移った柳沢家が金魚養殖も持ち込んだなど、ガイドさんの興味深い話を聞き、荒々しい髙石垣の上の天守台展望台に上ると奈良盆地が一望に。石垣には、寺院の礎石や墓石など数多くの「転用石材」が使われていて、「さかさ地蔵」を覗き込んで納得する方も。
約1時間、城跡ですごして、向かったのは「町家物語館」。大正時代建築の、木造三階建ての元遊郭。昭和33年廃業のあとは下宿屋となり、今では郡山市が所有、運営する登録有形文化財。玄関を入ると写真場、娼妓溜、2,3階には客室が並ぶ構造や、意匠を凝らした欄干や格子窓など、とても興味深い体験でした。
30分余りを過ごして、近くの源九郎稲荷神社で、歌舞伎の義経千本桜に出てくる狐伝説をガイドさんから聞き、全員の記念写真をとると、正午時。昼食会場の「季節料理 翁」に急ぎ、同店2階の広間で「翁弁当」を楽しみました。
午後1時過ぎ、昼食を終えて駅前のバスターミナルから紫陽花寺として人気の矢田寺へ。バス終点からはお寺まで徒歩約15分のゆるやかな登り坂、寺内の階段は急こう配で、ちょっときつく、約1万本が咲き誇るという「あじさい園」は「満開まであと10日ほど」とのこと。体力を使ったわりには、ちょっと期待外れの感もありました。
梅雨の季節にも関わらず晴天に恵まれ、今年度2度目の例会は、無事終了。次回は9月、大阪・堺の町を巡る予定です。コロナ禍が収まるなかで、多くの方が散策を気兼ねなく楽しむことのできるよう、世話人一同、準備に努めたいと思っております。
(文責 田仲)