宝塚(笑)劇場は「明るく 元気に 大笑い」

 

 武庫川の畔に美しく佇む、宝塚市のシンボル宝塚大劇場。颯爽と歩くタカラジェンヌが、街中に華やかさを振り撒きます。そのイメージからか、「宝塚市は芸術文化都市」と言われますが、宝塚歌劇団は雲の上の存在で、市民の文化活動には、まだまだ伸びしろがあると感じていました。

 15年前に東京から宝塚に戻った私は、どんな時も心の支えである母から「住んでいるところで しっかり根を張りなさい」と背中を押され、この地で、自分の生業としているボイストレーニングを武器に周りを元気にすることから始めたい!と決めました。地元での実績もコネクションもなくて、人集めばかりか会場を借りることさえもままならない日々が続きました。けれど、思いのあるところにご縁が生まれるのでしょうか、賛同してくれる仲間が少しずつ増え、3年もすると100名を超える生徒さんと活動を共にしていました。

 まず伝えたいのは「腹の底からガンガン声を出すこと」これは老化防止に効果抜群です。気持ちも高揚し、スポーツの部活動にも似た一体感と喜びが満ち溢れてきます。

 朗読サロン、ホールでお客様をお迎えする活動など色々なことを始めましたが そのうちに、ボランティア劇団をつくろうという声が上がりました。宝塚大劇場に対するリスペクトとシンシアの気持ちを込め、「宝塚(笑)(ショウ)劇場」と命名。「明るく 元気に 大笑い』をモットーにいよいよ劇団の旗揚げです。

 団員は25名。普段から稽古を欠かさず小道具や衣装も自分達で作ります。水戸黄門、銭形平次などの小芝居、懐かしい歌やダンスなどで1時間程を盛り上げる旅芸人の一座になりました。下手だけれど一生懸命、そこには おかしみが生まれます。

 会場のお爺ちゃんお婆ちゃん、子供たちと一体となって腹から大きな声を出す、それは祭りの神輿の掛け声かもしれません。「打てば響く太鼓」のように、気持ちが開き、そして繋がり、大袈裟ながら 宝塚(笑)劇場を観て下さる皆さんに楽しんで頂くことが、私達の生きる張合いと喜びになりました。

 どうぞ、みなさま、宝塚にお越しの折りには (笑)劇場にも足をお運びくださいませ。

長井 和恵(WTV)

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