終演後、びわ湖ホールからJR大津までシャトルバスでご一緒したクラシック音楽ファンの男性は「今日は大阪のシンフォニーホールで他のコンサートがあって迷ったんですよ」と問わず語りに話してくれました。この方の決め手になったのが、センチュリーびわ湖定期演奏会の“シベリウス3曲”。
かく言う私も同好会の皆さんには「フィンランディアを是非お聴き下さい」とお勧めしたのですが・・・。
加えてヴァイオリン協奏曲、そして一番人気のある交響曲第2番、ときたら、この男性のみならず、シベリウスファンにとっては絶対に聞き逃せないプログラムでしょう。
小澤征爾氏を始め多くの日本人優勝者を出しているブザンソン国際指揮者コンクールで2011年に優勝している垣内悠希がセンチュリーを初めて指揮、ヴァイオリンは2016年、モントリオール国際音楽コンクール一位の辻彩奈と期待の若手が登場するとあって楽しみも倍増でした。
おまけに日本センチュリーは音楽雑誌「音楽の友」で世界のオーケストラランキング42位に選ばれ、気のせいか国際レベルの音色だったような、、、(笑)。
ロシアの圧政から自由を取り戻そうと作曲されたという「フィンランディア」、大らかな美しいメロディの中間部は「フィンランド賛歌」として合唱でもよく歌われていますが、この日は圧倒的なオーケストラサウンドで心を湧き立たせてくれます。
ヴァイオリニストを目指していたというだけに、弾くのには、とんでもない高い演奏力が求められる(プログラムより)というヴァイオリン協奏曲ですが、ただ聴く方にとっては、とても興奮させられ魅了される曲です。辻彩奈は、すらっと細い体からヴォリュームたっぷりのサウンドをホール一杯に響かせ、あっと言う間の3楽章でした。
「ヴァイオリンとオケのやり取りが完全にひとつの世界に入ってたね」とは同好会会員の声。
大きなスケールを感じさせる、“イケメン”指揮者、垣内悠希。皆さま、機会があれば是非お聴きください。
シャトルバスでは演奏を終えた楽団員と一緒になり、演奏裏話のお土産までついた7月例会でした。
世話人:出野