【散策】第177回 やまと王権誕生の地をめぐる 纏向(まきむく)遺跡から大神神社へ

 

 散策同好会は10月4日(木)、奈良・桜井市で第177回例会、「やまと王権誕生の地をめぐる 纏向(まきむく)遺跡から大神神社へ」を行いました。

 台風25号が沖縄周辺まで近づいてきた影響で、JR桜井線・巻向駅に午前10時に集合した時点では、小雨が降り、三輪山など周辺の山並みも霞むあいにくの天気。参加者も17名にとどまりましたが、古代史のロマンあふれる散策を地元ガイド二人の詳しい解説付きで楽しみました。

 纏向遺跡は3世紀の国内最大級の集落で、邪馬台国畿内説の最有力候補地。
まず向かったのは、大型建物の遺構が発見された辻地区。建物の跡を示す柱群が再現されたばかりの広場で「卑弥呼は姫みこの意。祭祀を司り、ここから出土した大量の桃の種は、祭祀参加者が残していったものでしょう」と興味深い説明を聞いたあと、卑弥呼の墓説もある箸墓古墳へ向かいました。

 古墳時代初期の大規模前方後円墳(全長280m)で、雨で足元が悪いなか、正面にまで足を運び、この地に突如出現した強大な権力と、人民の労苦を偲びました。

 昼食会場の「三輪そうめん山本」は、この古墳のすぐそば。お昼近くになっても20度に気温が届かないなか、にゅうめんの暖かさが嬉しい「倭(やまと)」セットをいただき、ホッと一息。お土産を買いこんで、午後1時、路線バスで大神神社前の桜井市立埋蔵文化財センターへ。

学芸員の説明で、纏向遺跡から出土した外来系土器や、鍬型木製仮面(複製)を確認し、最後の訪問地、大神神社へ向かいました。

幸いこの時には、雨も止み、大鳥居から拝殿前まで各所でガイドさんから、詳しい説明を受け、質疑応答も活発に。三輪山麓の緑溢れるパワースポットの靈氣を存分に浴びて、午後3時、JR三輪駅を経て、帰路につきました。             

(文責 田仲 和彦)

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