5回も6回もカーテンコールがかかる指揮者には最近お目にかかりません。
それだけ拍手が続くというのは聴衆が同じ気持になっているのでしょう。
日本センチュリー交響楽団の第218回定期を振ったのは、ハンガリー出身のヤーノシュ・コヴァーチュ。フランツ・リスト音楽院で学んだというだけに“ピアノの魔術師”と言われるリストの違う側面を聴かせてくれました。
オープニングの、交響詩「前奏曲」、会員の皆さんも初めて、私も初めて聴く曲でしたが、これが良い曲。男声合唱の組曲序曲として書き始めたそうですが、その過程で交響詩にする事を思い立った(プログラム解説)そうです。
それにもまして一度、コダーイの曲を聴いて頂きたいとスケジュールに入れた今月の例会。“難しい”と評判のコダーイですが目論みは見事にはずれ、ハンガリー民謡「飛べよ孔雀」による変奏曲もガランタ舞曲も東洋風のテイストで私たちの琴線に触れる“解りやすい”曲でした。これまた指揮者がコダーイの違う側面を聴かせてくれたのでしょう。
会員一同「良いコンサートだったね」と幸せな気分で、まだ明るい空の下、家路につきました。
(世話人:出野)