散策同好会は4月27日、「新装なった竹中大工道具館とつつじの相楽園へ」と題する第168回例会を、神戸市で開催しました。
前日の雨から一転、爽やかな新緑の行楽日和に恵まれ、参加者は32名。
午前10時、集合場所の地下鉄新神戸駅から徒歩5分余りの「竹中大工道具館」に向かいました。
六甲の山がすぐ後ろに迫る、緑豊かな庭園に囲まれた真新しい和風の展示館。
中は7つのコーナーに分かれ、電動工具やプレハブの普及で、今は目にすることが少なくなった大工道具など、3万点を超える収蔵品を有しているという。
若い女性学芸員からきめ細かく説明を受け、中国から伝来した道具が、日本で進化していった経緯など、参加者は興味深々。次から次へと質問が相次ぎ、予定の1時間半は、あっという間に経過しました。
江戸期、名古屋で寺社建築の棟梁を営んできた竹中は、明治になって開港で賑わう神戸に進出、1984年、元本社跡の地に「日本の匠の技を未来に伝える」と、我が国初の大工道具館をオープン。
開館30周年を機に新神戸駅そばに移転してほぼ3年。海外からのお客さんにも、「クールジャパン」理解に大好評という。
お昼近くになり、新神戸駅に戻り、地下鉄で1駅乗って、昼食会場の「老房(ラオファン)」へ。中華のお店らしからぬオシャレな広い店内の奥にある個室で、「集い料理コース」を味わいました。ビールの美味しい季節を実感した人も多かったようです。
約2時間の食事を終えて、徒歩10分余りで相楽園へ。元神戸市長小寺謙吉氏の先代のお屋敷(旧ハッサム住宅)として、明治時代に整備され、昭和16年神戸市の所有に。四季折々、神戸市民の散策の場として親しまれてきました。この日は咲き初めたツツジを眺めながら、約2万平方㍍の広い庭園を散策し、午後3時すぎ、同園名前の由来である「あい楽しむ」豊かな気分で帰路につきました。
(文責 田仲 和彦)