今や恒例となった新春文楽公演の観賞を、1月18日(水)に楽しんできました。
参加者は38人、第一部のお昼の公演です。
演目は、「寿式三番叟」、「奥州安達原」、「本朝廿四孝」です。「寿式三番叟」は、東京・国立劇場開場五十周年と正月公演を祝ってのおめでたい演目で、後半の五穀豊穣、子孫繁栄を願う賑やかな三番叟の舞いは、笑いも誘う躍動感あふれる激しい動きに、見惚れました。
「奥州安達原」は、奥州の豪族安倍時頼の反乱の後日談、安倍一族の再興を目論む人々とそれを阻もうとする源氏の駆け引きを、妻子の人情話も絡ませドラマチックに展開、重量感あふれる大作でした。「本朝廿四孝」は、上杉家と武田家の争いに翻弄される謙信の娘・八重垣姫と勝頼の恋物語を中心に、数匹の白狐も登場しての見せ場もあり、加えて重要無形文化財保持者の吉田簑助をはじめ、桐竹勘十郎らの重厚な人形遣いの至芸も見応えがありました。
また、終演後は、杉野林一(ABC)さんのお世話で、昨年に引き続いて、杉野さんの遠縁にあたる豊竹呂勢大夫さんに、今日の演目の解説を分かりやすくお話いただいたり、質問に答えていただくなど、有意義で楽しい時を過ごしました。呂勢大夫さんは、「本朝廿孝」や、「寿式三番叟」にも出演されていて、見事な語りを聴かせてくださいました。
次回は、2月8日、天満天神繁昌亭での初笑いを予定しています。ぜひご参加ください。
上村十三子(MBS)