関西民放クラブの同好会「放送を考える会」が昨年10月1日に出版した本「民間放送のかがやいていたころ」の出版を記念する会が7月1日午後4時から大阪北区の中央電気倶楽部で開かれた。
会場には、この本の関西民放の歴史の証言者51名のうち22名を始め、関西民放クラブの会員ら関係者ら約50名が集まった。
まず西村嘉郎関西民放クラブ会長が開会のあいさつ。続いてこの本のタイトルの名づけ親でもある北野栄三関西民放クラブ前会長が出版に至った経緯などを紹介し、続いてこの本にも登場し発起人の1人でもあるMBSの山本雅弘さんの発声で乾杯が行われた。
本の中に登場した証言者たちも、一堂に会するのは初めての人も多く、ラジオ・テレビという同じ釜の飯を食った者として創生期から民間放送が輝いていた頃の“喜怒哀楽”を懐かしみ、同時に、ラジオ・テレビの置かれている現状を憂いつつも、温かい目で見守る姿が散見された。
会場で目を引いたのは発起人の1人が保存していた639B型の米国アルテック社製のマイク(ニックネームが鉄仮面・縦横15センチ幅10センチほど)が持ち込まれたことだった。昭和30年から40年代に使われており、私(39年入社)はお世話になっていない。不思議なことに世話人がアチコチ操作すると見事によみがえり、司会者用として使えたのである。皆、マイクの前で懐かしそうに感慨深い表情で見入っていた。
宴の半ば過ぎ、出版に携わった人たちに感謝の品が発起人のYTV川上修司さんより送られ、受賞者を代表してMBSの辻一郎さんがお礼の言葉を述べた。
さらに出版社の大阪公立大学出版共同出版から川上直子さん・児玉倫子さんに登壇いただき、苦労話を伺おうと思ったが、ご両人からは辻・出野・貝谷・武田さん達へのお褒めの言葉をいただくことになり、かえって恐縮してしまった。出版に際してはこのお二人の尽力が大きかった事は間違いない。
最後は今回の発起人の8人が登壇し代表してKTVの吉川良治さんが中締めの挨拶を行い、会を締め括った。
(文責 発起人 鈴木正勝)