太平記を楽しむ会

~見知らぬ土地へ~
野口 富生

 太平記の舞台は、平家物語などより地味なせいか、さびしい所が多いようです。
例えば、平成25年の例会で訪ねた五條市の賀名生(あのう)。吉野を追われた後村上天皇の皇居だったという茅葺の民家が目立つだけの山里ですが、それだけに南朝の悲史がしのばれて、観光名所では味わえない感動がありました。これからの目的地も一般にはなじみの薄い地方が中心です。

 足利一族の名門として南北朝動乱で活躍した吉良氏の本拠地・三河にも向かう予定ですが、名鉄西尾線が通る田園地帯の一角で、人影もまばら。一族の菩提寺・華蔵寺には忠臣蔵で名高い吉良上野介義央の墓もありますが、武門の興廃を目の当たりにして、どんな感懐がよぎるでしょうか。

 松山、博多、京都など都会の旅も予定していますが、そこでも忘れられている歴史に出会うことが主なテーマになります。たとえば、世界遺産の金閣寺は、もと西園寺家の山荘で、後醍醐天皇暗殺未遂事件の現場でした。いま、当時の遺構はほとんど残っていませんが、そんな目であの境内を歩き直して見るのも面白いと思います。

 ぜひ、ご一緒いたしませんか。単発の参加も歓迎です。世話人(武田・八木・野口)まで、どうぞ。

お仲間歓迎  世話人代表 武田 朋子(MBS) 

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