散策 国宝彦根城と城下町

 国宝彦根城と城下町散策

 

 大阪では初雪の便りが聞かれる11月29日、散策同好会32名は彦根駅に集合。

彦根城外堀に沿ったのどかな道を進むと「埋木舎」へ到着。ここは井伊直弼が17才で父を失ってから32歳までの青春時代を過ごした館。丁度、紅葉も見ごろ。庭から、表座敷、茶室、奥座敷など拝観し彦根城へ。

 先ずは博物館へ。ここは藩の政庁であった表御殿を復元して1987年、博物館として開館。井伊家に伝来する美術工芸品、古文書、能舞台、茶道具など展示、藩主の居間や茶室庭園を鑑賞し次は彦根城へ。急な入り組んだ石段を登り天秤櫓にかかる橋を渡ると、いくつもの屋根様式を組み合わせた美しい三階三重の天守閣が見えてきます。

 城は西国の諸大名を抑えるため家康の命により慶長9年(1604年)着工、天守は大津城から、天秤櫓は長浜城から移築されたリサイクル城です。中に入ると太く曲がりくねった梁が張り巡らされ、釘を使わない洗練された工法が偲ばれます。敵の襲来に備えた各種の工夫が施され、橋も切り落とし可能となっていますが、実際には一度も攻められたことはないそうです。

 明治に入って解体の予定だったそうですが、明治天皇の命により解体を免れたとの事。城を後に玄宮園へ。

 第四代当主直興が延宝5年(1677年)に造営した庭園。紅葉に映える素晴らしい眺めを鑑賞。

午後は白壁と黒格子に町屋風に統一され江戸時代の城下町をイメージした商店街を散策後解散。天候にも恵まれ、秋の一日を楽しむ事が出来ました。

                          (佐伯武夫)
  

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