【散策】第174回 「緑と花あふれる大阪市立大学植物園と枚方宿を訪ねて」

散策同好会 5月例会報告

 散策同好会は5月10日(木)、「緑と花あふれる大阪市立大学植物園と枚方宿を訪ねて」と題して、5月例会を行いました。京阪電鉄交野線の終点、私市駅に午前10時に集合でしたが、「交野線に乗るのは初めてなので」と早々と来られた方も多く、定刻に総勢29人で歩いて10分弱の植物園へ向かいました。

 大阪市大理学部の研究施設として1950年に開設、東アジア、豪州、北米、欧州など世界各地の、また日本列島の多様な森林(樹林)が造成されているのが特色。男性職員の竹下さんの詳しい解説付きで、1時間余りじっくりと見学。セコイアとメタセコイアの違いなど、解説に耳を傾けながら、緑あふれる森林の道を歩き、活発な植物論議が交わされました。

 お昼前に再び私市駅に戻り、枚方市駅で乗り換えて一駅の枚方公園駅で下車。お寺や旧家が並ぶ古い町並みを抜けて向かったのは、古民家を改造したレストラン「草々徒」。地元の会員も知らない隠れ家的イタリアン料理店で、前菜、パスタ、デザートのコースには1杯のドリンクが付いていたので、ビールやワインを楽しむ方が目立ちました。

 江戸時代、枚方は京と大坂を結ぶ京街道に宿場が設けられ、淀川の舟運の中継地としても大賑わいでした。お腹を満たしたあと旧街道に戻り、枚方宿の歴史を伝える鍵屋資料館に向かいました。鍵屋は淀川往復の三十石舟を待つ元「舟待ち宿」。玄関を入ると男性ガイドがお待ちかねで、まず江戸後期の町屋構造を残す主屋に入って、舟待ちの宿の機能などを説明。

 鍵屋は近年、料理旅館として平成9年の廃業まで営業していましたが、その後、枚方市立の歴史資料館として人気を集めています。三十石舟で交わされたという船頭の河内弁は、「子供時代にこんな言葉をしゃべっていた」と、懐かしく思い出す会員も多く、2階の大広間から眺めた淀川の流れとともに、印象深い春の1日となりました。

                文責  田仲 和彦(TVO)

TOP