【初春文楽公演】豊竹咲甫太夫 六代目竹本織大夫を襲名披露公演

渾身の語りに感動!

六代目竹本織大夫誕生!

  「落語(上方芸能)を楽しむ会」は、今年も一月二十四日昼の初春文楽公演の鑑賞で幕開けした。

 文楽鑑賞は、今回で四回目、参加者は三十五人。みんなかなり文楽通になってきたのでは?・・・

 今回は竹本綱太夫五十回忌追善、および豊竹咲甫太夫が、六代目竹本織大夫を襲名する披露公演でもあるめでたい鑑賞会となった。

 幕開けの「花競四季寿」では、四季のうち春の万歳と冬の鷺娘が初春にふさわしく華やかに演じられた。

 「平家女護島」は、近松門左衛門の作で、鬼界が島に流された俊寛の嘆きと孤独を吉田玉男が、千鳥を吉田蓑助が人形を遣い、それぞれ熟練の芸を見せて会場をうっとりさせた。

 次いで、八代目綱太夫の子息である豊竹咲太夫と豊竹咲甫太夫改め六代目竹本織大夫が列座し、咲太夫が口上を述べた。その織大夫は、大阪市出身、文楽一家の家庭で育ち、八歳で豊竹咲太夫に入門した。

 披露演目は「摂州合邦が辻」。後半を語った織大夫は大きな体を揺り動かしながら一時間弱の舞台を渾身で語りその迫力に観客も身を乗り出すほど圧倒された。

 終焉後は、昨年に引き続き豊竹呂勢太夫さんに、今公演の裏話や、文楽についての話を伺い、記念撮影もして、帰路についた。

上村十三子

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