春季懇親会 記念講演

「令和時代の皇室」
皇室ジャーナリスト 山下晋司さん

 

 お招きいただきありがとうございます。私は大阪生まれ、大阪育ちで東京の宮内庁に務めておりました。私自身は週刊誌やワイドショーに出ることもありますが、基本的には制度や今の皇室がおかれている立場についてお話することが多いです。最近の天皇皇后両陛下は、在位30年やご成婚60年のお祝いなど普段よりご公務が多いのでお忙しくなさっているように見受けられます。両陛下は退位後、高の輪の皇族邸に仮住まいされ、その後東宮御所に移られる予定です。

 5月1日に新しい時代となり何が変わるかと言いますと、まず皇太子がいなくなり、秋篠宮殿下が皇位継承権第1位となり「皇嗣」がつきます。「皇太子は皇嗣でなおかつ天皇の子供である」という法律上の定義があります。マスコミが「皇嗣さま」で行くのか、「秋篠宮さま」で行くのかということがありますが、ご本人は30年間、秋篠宮の呼称を続けてきたので、それを希望されているようです。そして新天皇は1年後位に御所へ、秋篠宮は現在の住まいを増改築する予定です。この費用や最近の宮家の大嘗祭費用についてのご発言、眞子さまの結婚問題、佳子さまの個人尊重発言などに批判的な論調がちょこちょこ出ていることに対し、宮内庁が一生けん命フォローしようとしていると感じます。また皇嗣になれば秋篠宮のお手元金は3050万円から3倍の9150万円になります。この批判がくすぶっている状況は平成5年の皇后バッシングを思いだします。皇后さまが倒れ、声を失うといったことがありました。

 さて代替わりにともない現在の皇太子の公務は秋篠宮が引継ぎますが、秋篠宮の公務を引き継ぐ人がいません。皇族数の減少により公務の担い手が少なくなり、皇族数を確保しなくてはならないという話になります。先日、菅官房長官が会見で、皇位継承、宮家の問題について内閣府がすみやかに検討すると述べましたが期限は決められていません。そもそも皇室典範の改正問題は、小泉総理時代に検討が始められ、平成17年に12回の有識者会議を経て平成18年の通常国会に出される予定でしたが、女性女系容認、長子優先という考え方には反対する人も多く、秋篠宮に男子が産まれ沙汰やみになっていました。

 仮に女性女系容認になれば、眞子内親王や他の宮家の女性が結婚した場合、国が関わる皇室会議をへて女性宮家として皇室に残り、そのお子様も継承権をもつことになります。現行法ではこの結婚はプライベートで、皇籍離脱後も品位を保つことを期待して1億5250万円を上限とする一時金が出ますが、金額は皇室経済会議で決められます。私の希望としては早くご結婚されたらと思いますし、眞子さまは一時金を辞退されるのではと思います。

 将来もし皇室典範が小泉さんの時の案で女系容認になれば、法の施行日をもって秋篠宮の皇嗣がなくなり、愛子内親王が皇太子になります。結婚についても国が関わらなければならなくなりますが、国民感情として政府が結婚の是非を問うのはきびしいと思います。

 皇室典範には天皇家の家内法的な側面もありますが、今は法律なので皇室が口出しできません。当事者の話を本当に聞いてはいけないのか。伝統には変えるべきものと変えてはいけないものがありますが、もし将来男子継承者がいないという状況になれば、旧皇族の復帰の可能性も出てくるでしょう。女性女系を認めるか否かは本来天皇が決めるものであり、当事者が納得しない制度は続けられないと思います。その意味で皇室のご意見を伺えるような努力ができないものでしょうか?

 

(司会)「一つ質問をさせていただきます。雅子さまの体調はどうですか?」

 

 最近の妃殿下はかなり良いようです。ただ5月以降、即位行事が控えているので無理をさせないようにまわりが気をつけている状況です。来年はほとんどの公務に出られるのではと思います。

(岩渕)

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