クラシック同好会11月例会 報告

 

 ザ・シンフォニーホールは不思議なホールです。もう何十回となくここで聴いているのですが。11月6日大阪フィルハーモニー交響楽団の「平日午後の名曲セレクション~マチネ・シンフォニー」を聴かせて頂きました。

 井上道義の指揮、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、ブラームスの交響曲第2番というお馴染みの曲とあって客席は大勢のファンが詰めかけました。

 我がクラシック同好会に用意してくれた席は2階のEE列。前から5列目なのですが、この席からでもステージが手にとるように見えます。不思議な素晴らしいホールだと感じる所以です。

 メンデルスゾーンを弾いたのは山根一仁、中学3年で日本音楽コンクールの一位を取ったという逸材です。すすり泣くような、囁くような、そして力強いこのコンチェルトをホールに鳴り響かせてくれました。

 ブラームスの交響曲第2番の第1楽章を聴くと何時も、“豊穣”という言葉を思い出します。そして第4楽章は「これぞフィナーレ!」と大盛り上がりで終わります。

 プログラムノートを読むと、音楽評論家の響敏也さんが「明朗、優美な傑作で歌の楽園だ」と書いています。まさにそんな気分にさせてくれ、十分に興奮させてくれて大団円という曲ですから会員の皆さん、“熱い顔”でホールを後にしたのでした。

出野徹之

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