【散策】 第166回 「紅葉の好古園と世界遺産姫路城」

 

散策同好会は11月29日(火曜)、2016年の最後の例会を「紅葉の好古園と世界遺産姫路城」と題して行いました。約5年をかけた「平成の修理」で、優美な白鷺がより一層美しさを増した名城を見ようと、お試し参加の6名を含めて、総勢32名で、名残の紅葉の中、散策を楽しみました。

 

 

大天守の修理が終わり、グランドオープンしてほぼ1年半。入場制限をする混雑はさすがになくなっていましたが、駅には外国人旅行者や、我々のような高齢者グループが目立ち、バス乗り場は長い行列だったため、徒歩組とバス利用組に分かれて、まず好古園へ。

同園は姫路市制100年を記念して平成4年に開園。姫路藩主の下屋敷跡など、江戸期の地割を活かした九つの庭園で構成されています。午前11時過ぎに入園、同45分まで自由散策としました。最初の「御屋敷の庭」は、お城を借景とした広い池泉回遊式庭園で、大池には数多くの鯉が泳ぎ、渡り廊下をはさんで反対側をみると石組みの見事な滝の流れ。紅葉が映えて、カメラ愛好家のみならずシャッターチャンスがたっぷり。案内板に従って、「茶の庭」「松の庭」「竹の庭」など九つの性格の異なる庭園を巡り、出口で全員の記念撮影。その後、左手に白く輝く天守閣をみながら15分ほど歩いて、播磨国総社の立派な山門をくぐりぬけ、境内内のレストラン「三日潮」に到着。世話人代表が、この一年の活動への会員皆さんの協力に謝意を述べたあと、「白鷺二段弁当」をつつきながら、なごやかに昼食は進みました。

午後1時過ぎ、外へでると路面は濡れており、昼食時に突然の雨が降った模様。幸い青空が戻っており、来た道を少し戻って、いよいよ姫路城へ。歩くスピードや興味の対象が異なるため城内は自由散策として、大手門でいったん全員集合したあと、皆さん思い思いに新装なった城内を巡りました。「昭和の修理」から45年を経てなされた「平成の修理」は、天守閣の屋根の全面葺き直し、漆喰壁の塗り替えを中心に約5年の歳月と24億円の工費を投じており、「国宝を築城時の美しい姿で次の世代に引き継ぐ」と謳っています。久しぶりに訪れた方の中には、「白すぎる」との声もあったようですが、世界的な文化遺産の継承に携わった工事関係者(延1万5000人)のご努力に敬意を表して、天守閣に登り、西の丸などを巡って午後3時ころ、三々五々、姫路駅から帰路につきました。

(文責  田仲 和彦)

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